世の中ゴマすって得を取れ
ある日、散歩の途中で庭先に大きなユリの花が咲いていたのが目についた。
庭の手入れをしているご婦人に、
「御精が出ますね」
「ええ~」
「この花はなんという種類なんですか?」
「カサブランカっていうんです」
「ずいぶん大きいですが、お手入れなさってるんでしょうね。」
「いいえほったらかしなんですよ」
「こんなにきれいなユリは見たことがありませんよ」
「そうですか、よかったら持っていきませんか」
「よろしいですか、家内も喜びます」
と言ってカサブランカを4-5本分けてもらった。
帰って玄関に飾ったらずいぶんと華やかになり、良い感じである。
縁もゆかりもない、まったく知らないご婦人であった。
ラッキー・チャ・チャ・チャ!
またある日、昼食タイムに知り合いの奥さんの弁当のおかずにいい色に漬かったナスの漬物を見つけたので、「いい色に漬かってるね」というと「よろしかったらどうぞ」とわざわざ持って来てくれた。
言うまでもなく美味しかった。今日はコンビニ弁当だったので渡りに船だった。
ごあいさつ代わりに言ったのだが・・・・。
「魚心あれば水心」ということだろうか。得した気がした。
ある宝石のセールスマンの話であるが80でも90才でも女性は褒めないといけません。と言っていたのを思い出した。
例え、『皺しわの手をしていても「白魚のような手ですね」とホメていると何かしらお付き合いしてくれるものです』。
と言っていたのを思い出した。
なるほど世の中とはそういうものかと感心させられた。
よし、これから「ゴマすり男」に徹するぞ!
『日本一のゴマすり男』(にっぽんいちのゴマすりおとこ)は、1965年に制作された植木等主演の「日本一の男シリーズ」第3作。『日本一の裏切り男』と並び、シリーズ中、最も上映時間の長い作品である。
■スタッフ
製作:渡辺晋、森田信
監督:古澤憲吾
脚本:笠原良三
音楽:萩原哲晶、宮川泰
配給東宝
公開 1965年5月29日
上映時間95分
■キャスト
中等(なか ひとし):植木等
別当課長:犬塚弘
曽根:安田伸
営業課長:桜井センリ
バーのボーイ:石橋エータロー
細川眉子:浜美枝
山根係長:人見明
春山部長:有島一郎
小泉社長:進藤英太郎
後藤又之助:東野英治郎
後藤鳩子:中尾ミエ
ジョージ箱田:藤田まこと
目高常務:高田稔
目高静代:京塚昌子
てるみ:久保菜穂子
中等一郎:中村是好
中節子:吉村満子
中村:南利明
守衛:沢村いき雄
黒眼鏡の男:二瓶正也